加湿器には仕組みによって種類があります。前に「加湿器の種類と選び方」について書きました。中でも私は衛生面やメンテナンス性、加湿力からスチーム式をお奨めしています。
さて、このスチーム式ですが、実はスチーム式の中でも、さらにいくつか仕組みに違いがあります。
- 蒸気皿型
- ポット型
- 蒸気布型
- 電極型
の4種類です。
とはいえ、「蒸気布型」は三菱製のみで、使用する布がものすごい勢いで汚れるため、メンテナンス性が悪いようです。「電極型」も基本的に旧式のタイプな上、これも1社のみの発売のようですので、ここでは割愛します。
そんなわけで、基本的には、「蒸気皿型」か「ポット型」かのどちらかを選ぶといいかと思いますので、それぞれの特徴を書いておきます。
【スチーム式の共通特徴】
その前に、前回も書きましたがおさらい。共通する特徴です。
- 加湿力が強く、即効性があります。
- 常に加熱するため、他タイプより衛生的です。
- イニシャルコストが安い代わりに、使い方によっては比較的電気代はかかります。
- お湯を沸かすので、ポコポコと音がします。
【蒸気皿型】
簡単に言うと、水を入れておくタンクと、加熱する部分(蒸気皿)が分離されてるタイプです。タンクから蒸気皿に水を移しつつ、蒸気皿の水のみを加熱します。
【良いところ】
- 水を全てを加熱するわけではないので、スチーム式の中では電気代が多少安いです。
- 同じく全て加熱するわけではないので、起動時の沸き始めが早いです。
- YAMAZEN製のものはイニシャルコストが特に安いです(ただし内部は謎の中国製)。
【悪いところ】
- 蒸気皿などに水垢が貯まりやすいですので、1,2週に1回くらいは掃除が必要です。けっこうカピカピにこびりつきます。
- 比較的衛生的なスチーム式ですが、タンク部分は加熱しないため、ここには雑菌が発生する可能性があります。
- タンクから蒸気皿に水が移動するときにもボコボコと音がします。
【ポット型】
蒸気皿型と違って、ポットに入った水全体を加熱するタイプです。電気ポットと同じような形をしています(見た目も仕組みも)。
【良いところ】
- メンテナンス性は電気ポットと同じです。ほとんどメンテナンスフリーに近く、何ヶ月かに1回クエン酸で洗うだけで十分です。掃除がめんどうな方には、これが最高のメリットとも言えるでしょう。
- 水を全て加熱するため衛生的です。
- タンクからの水の移動がないため蒸気皿型よりは静かです(といっても水が沸騰してる音はします)
【悪いところ】
- 内部の水を全てを加熱するため、比較的電気代がかかります。使い方によりますが、月数千円程度はあり得ます。
- 水を全て加熱するため、起動から沸き始めまでに多少時間がかかります(入れる水の量によりますが数十分程度)
迷ったら、とにかくメンテナンス性の良い「ポット型」がお奨めです。中でも象印のEE-RL35、EE-RL50をオススメしておきます。
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/humidifier/eerl/ (公式サイト)
2つの違いは容量です。
amazon
参考:【蒸気皿型】 山善
こちらは蒸気皿型のスチーム式加湿器です。我が家でも使ってました。また、家族が入院したときにも病院にこの機種が置いてあったくらいで、とにかく安価です。
ただ、2台あったのですが、どちらと2年保たずに壊れてしまいました。お手軽に使うには向いてますが、安かろう壊れやすかろうかもしれません。また、こちらは自動調節機能等ありません。湿度計等を使って自分でON/OFFする必要があります。
(初版:2014年11月27日 @ 0:25 改訂)
【以下、古い記事:2014年11月当時】
かつての機種では、象印のEE-RJ35型かEE-RJ50型がお奨めでした。2つの違いは容量です。RJ35が2.2L、RJ50が3.0Lです。
実際に使ってみた感じでは (うちではRJ50を使用しています)、「高め」や「強」に設定すると湿度が上がりすぎるくらい(窓ガラスが結露する)のハイパワーです。通常は「ひかえめ」もしくは「弱」で十分なように思います(もちろん湿度や部屋の大きさによりますが)。
ちなみに「弱」での連続加湿時間はRJ35型が27時間、RJ50型が24時間ということですので、水の入れ替え頻度も少なくて済みます。